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へその緒からとれる臍(さい)帯血って知っていますか?

へその緒からとれる臍(さい)帯血って知っていますか?

長男の誕生日には、毎年ステムセル研究所からバースデーカードが送られてきます。

ステムセル研究所とは、出産時に胎盤とへその緒からとれるさい帯血を保存しておく民間の研究所で、長男が出産するときにさい帯血保存を申し込んだのです。

送られてきたバースデーカードに、ステムセル研究所の見学会があることが書いてありました。

今まで1度も研究所まで行ったことないけど、どういう場所で保管されているのかな?

と、初めて見学に行ってきました。

研究所ではスライドとともに職員の人が説明してくれ、保管の仕方・場所などを見ることができました。

その写真などはブログで利用して良いとのことでしたので、さい帯血とは何かということ、ステムセル研究所で受けた説明を交えてまとめました。

なぜさい帯血保存に申し込んだのか

再生医療でさい帯血が有効だということを、何かの番組で知りました。

それは出産時にへその緒と胎盤から採取できる血液に含まれているもので、ふつうは捨ててしまうもの。

もったいないなぁ・・・

と思っていましたが、長男を出産した産院にステムセル研究所のパンフレットが置いてあり、その病院では出産時にさい帯血保存の申し込みができることを知りました。

さい帯血の色々な使い道を知りましたが、ステムセル研究所でのさい帯血保存は公的バンクではないため、費用もかかります。

ダンナとも話し合い、さい帯血は本人はもちろん100%合致ですが、兄弟姉妹間でも利用できる可能性が高い、ということで10年保存に申し込むことにしました。

兄弟姉妹間の適合率

白血球はたくさんの抗原の型があり、治療には安全性から半分以上の合致が条件ということ。(ちなみに血液型は関係ありません)

兄弟姉妹間の適合率は完全一致が25%、親子間は父・母から半分ずつ受け継いでいるので常に50%です。

他人で合致する可能性は数百〜数万分の1だということです。

兄弟姉妹間では100%の完全合致は25%ですが、安全上の規定以上に合致する割合は他人に比べると相当多いです。

世界の普及率(1年の出生数)での割合

アメリカ・・・5%

韓 国・・・16%

ドイツ・・・2%

シンガポール・・・22%

日本・・・0.4%

医療が発達している割には、日本での普及率はかなり低いです。

そうですよね・・・まずさい帯血なんてあまり知られていませんよね。

私は三人目で初めて、病院にパンフレットが置いてあったことから個人の出産で申し込めるんだと知りました。(後のページで説明しますが、公的バンクやステムセル研究所のような私的バンク共に、提携している病院があらかじめ決まっています。)

さい帯血の具体的な利用法

出産時、へその緒と胎盤に含まれている血液中には、たくさんの幹細胞も含まれています。

幹細胞とは、自ら増殖する能力と、特定の働きをする細胞に分化する能力とを合わせ持つ細胞で、つまり色々な細胞に変身できる細胞です。

脳性麻痺、白血病、細菌感染で脳にダメージを受けた場合などの治療などに効果があり、さい帯血でとった幹細胞をそのまま静脈に投与するだけで脳機能や運動機能が回復した例がいくつもあるそうです。

pdfはこちら

さらに最近ではI型糖尿病、難聴、自閉症スペクトラムの臨床研究も行われています。

ちょっと専門的な説明でしたが、自閉症スペクトラムの人の脳ではミクログリア(免疫細胞)が活発な状態(つまり炎症を起こしている)なのだそうです。

IQ70以上の人の場合、さい帯血を使った治療で社会性やコミュニケーション能力が向上したということです。

ちょっと見づらいですが、普通の人と自閉症スペクトラムの人の脳の断面図です。

ブレていますが、青白く光っているのがミクログリアの活発状態です。

しかし今はまだ研究の第1段階であり、IQ70以下の人の場合はデータ上では効果は認められないとのことです。

ところでこの話を聞いて気になることがありました。

私の友人は30代半ばでくも膜下出血をし、一命は取り止めましたが、全身に麻痺が残ってしまいました。

なので「大人の脳障害の治療に利用できないのか?」と聞いたんです。

すると「大人に使うには、幹細胞の数が少ない。」ということでした。

脳機能の回復にはある程度の幹細胞の数が必要なんですね。

子供は臓器が小さく順応性が高いから成果が出やすいけど、大人だと体重も全然違いますしね。

でも今、アルツハイマーや他の脳機能障害への治療も研究されているそうです。

さて次の投稿では、実際の保存のされているところをまとめました。

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